年金生活（２９）
八月に入って久しぶりにゆっくり寛ぐ事が出来た。
7月は怒濤の様な一ヶ月だった。働いていて（？）、慣れないのと暑くて、、、。
午前中の陽が上がる時間帯、午後の陽が沈む時間帯を中心に働くのだが、要領が悪いのと勝手が
違うので時間ばかりかかった。
長い間留守のお宅の清掃、整理整頓を秋までにする予定。（冬は冷えて膝痛が心配だからしない。）
自分の家の断捨離を途中で放り出して散らかった状態なので面映いが，こちらの差し迫った事情が
あるのでやってみる事にした。
自分の体力に内心とても心配だったが、『案ずるより産むが易し』で，一人だったのでマイペースで
仕事ができた。
押入れの整理整頓に一ヶ月近くかかった。
昔はどの家も冠婚葬祭を自宅で行ったので親戚中が泊まりに来る。寝具類，小物類を季節毎に
用意するので数が多い。
物資不足の戦後育ちの私にとって物の処分、廃棄は気の重い事だが、経年の劣化と変色もあって、
独断で要、不要に分けて寝具類はシーツ，カバー等漂白して掛けたらきれいになった。
判断が付かないのはまとめて置く。
八月に入ってトイレの清掃、白タイルの腰壁が白色でない。
よく見ると点々と何か付いている。確かでないが、尿石らしい。
広めのトイレなので毎日決めたタイルの数と目地だけ漂白剤と洗剤で磨いて、今日トイレ関係は
済んだ。
早速クエン酸液をつくってスプレーしようと霧吹き器を買って来た。
無知は恐ろしい、時間の無駄だ。だが何よりきれいになって行くのが嬉しい。
一つ賢くなったから良しとしよう。
家は人が住んで、道具は使われて活きてくるとつくずく思う。
終日お金の事ばかり考えている訳ではないが当たり前に公的支払い、ケーブルNHK、保険などが、
かわるがわる毎月引き落とされるので気が抜けない。
私の年齢位の人が働いているのも知って居たので働きたいが、持病持ちなので働く事は
諦めていた。
去年の秋の雑誌の特集で年金暮しが取り上げられていて、その中に仕事探しのポイントは
『何でも良い』と言う位のおおらかに構える事が大事とアドバイスが載っていた。
そして『欲張らない，無理をしない，決めつけないはシニアの仕事探しの三原則』とあった。
私はシニアどころか後期高齢（もう直き80歳になる）だ。
でもこの記事をきっかけで働きたくなったし，働かねばならないと本気で思う様になった。
膝痛がなくなって往復30分の距離は歩ける様になっていた。
痛さは人から希望と活力を奪う、でも今は膝も身体も痛くない。
『やるなら今でしょ！』で、会う人ごとに『仕事がしたい。働きたい』を言っていた。
おかげで有難い事に有意義な夏が半分送れたと思っている。
明日からも無理せず働きたい。
