puffpuff0001 年金生活者のブログ 雨のち晴れときどき竜巻

年金生活その他についての考察あれこれ

今以上これ以上、、、(5 )



燃えるごみの収集日は週二回、不燃ごみは月一回ある。午前7時から出せる。
カラスがごみ袋の中の残飯を狙って来るので、この時間に設定してある。
祭日と収集日が重なると置き場に困る。とりあえず生ごみは絶対はずせない。
一人暮らしで朝はやく出かけて夜遅く帰って来る人は燃えるごみ,不燃ごみが出せないで困るだろうと毎回思う。
昭和40年代前半位まで、私の住んでいた地域では、馬がひく荷車で生ごみを収集していた。
白々と夜が明ける頃、馬の蹄の音のパッカパッカが呑気に遠くから段々はっきり聞こえて来て目が覚めた。
蹄の音が止まっている間はごみを荷車に積み込んでいる作業中で、馬は休んでいる時は催さないらしく
歩き始めてからポトッポトッ落として行く。
せっかくおじさん(近郊のお百姓さん?)は生ごみを持って行くのに、ポトッポトッは置いて行くのは如何なものか?と思ったりした。
そう言えば、あの頃はカラスを日中見かけなかったなあ~。夕方『カア~カア~』鳴いて、山の方に帰って行く群れを見たが、カラスの数が少なかった?
いたずらをする話を聞いた事がなかったし『カラスが鳴くから帰えろっ、、、』の唄だってあるのに。


自動車が一般に普及してない頃の話だから勿論、職住接近だった。
単身の勤め人、学生は賄い付き下宿から通勤、通学だったので下宿のおばさんが世話をしてくれて,ごみの心配はなかった。
燃えるごみは、すべて風呂の燃料になった。瓶類は買ったお店に持って行って瓶代を返して貰う。
不燃ごみにプラスチック、ナイロン、ビニール製はまだなかった。
だから不燃の化粧品の瓶や陶器の割れた物,瓦等は庭の隅や、畑に埋めるだけだった。
現在でも古い家を取り壊す時、土台の土の中から茶碗のかけらや瀬戸物,瓦等が出て来る事がある。
日本の民話『花咲か爺さん』のくだりに、欲張り爺さんが『わしも大判小判を手に入れたい』と無理矢理優しい爺さんの犬を借りて,嫌がる犬がキャンキャン泣いた所を掘ったら、瓦礫だったがある。
燃えなくて目障りなものは、埋めていたのだろう。


高度経済成長期になって近代化が急速に進んで生活は清潔(上下水道の整備が進んでトイレが汲取りでなく水洗になった。)、そして超便利になった。もう、昔の生活に戻りたくない。
が、やたらに身の回りにガラクタやごみが増えた気がする。しかも大型化、重量化,複雑化して手に負えなくなった。
出来るだけ見ない,気が付かない振りをして過ごしている。
一向に断捨離が進まない。家の中や家の周りの片ずいていないガラクタ、ごみを見ると疲れる。
一々始末をするのに費用がかかる。例えば机、本立て,すだれ、,,等1メートル以下の長さに切ってゴミ袋に入れなければならない。まず切断が出来ない。
1メートル以上の大型粗大ゴミは役所に行って長さ、大きさによってシールをそれぞれの値段で買って張らなければならない。
更に部屋から玄関へ出して大型粗大ゴミ専用の車が停まる道路前まで運び出す作業が出来ない。
自分の代わりに人を頼んでやらなければ出来ないので、 二重三重の出費で最大のストレスだ。
この度冷蔵庫が壊れた,即有料不燃ごみだ。ああ~。


私は普段、午前四時半~五時に起きる。その頃から通勤だと思われる自動車の行き交いが始まって、
夜は午後十一時~十二時頃には自動車の行き交う数が少なくなって、ようやく夜のとばりが降りる感じだ。
長い時間働いている人達を思うと頭が下がる。身体を壊さなければ良いがとも思う。
白々と夜が明け始める頃から昔(戦後しか知らない)も今の時代も働き始める人達が大勢居る。
戦後、小学生になって父方の祖父と一緒に住んだ事があった。日が暮れて暗くなると家中、無理矢理に寝かされる。『電気が勿体ない、勉強は朝早く起きて明るくなってせよ』
万事その調子で、不便極まる人力に頼った生活は時間ばかりかかるので,特に女性(一部の裕福の家を除いて)は一日中働きずめだった。だが女性にも夜はきた。
驚く事に『赤ん坊を寝かせ過ぎると怠け者になるから起こしておけ』と、のたまうある御仁が言ったのを聞いた時は唖然とした。
とにかく絶えず身体を動かして働くのを良しとする御仁とは,一緒に生活できないなあ~。
でも,誰にでも夜は平等にくる。
鉄道員、警察官、電報電話局、、、等特殊な仕事を除いた老若男女,大人、子供は夜が来て暗くなったら寝るのが普通だった。
今は違う。太陽が東の空から昇り始めると同時に働き始めて,西の空に太陽が沈む頃に働くのを止める
生活では全く済まなくなった。
近代化で清潔、超便利な生活になったと共に,人間の身体、精神が強靭になったとはとても実感出来ない。     
平均寿命は確かに上がっているが、、、。気がかりな事が多くなった。