puffpuff0001 年金生活者のブログ 雨のち晴れときどき竜巻

年金生活その他についての考察あれこれ

雑感(『千と千尋の神隠し』)



(1)『千と千尋の神隠し』 一回目は???、、、で終わった? 気を取り直して二回目を見る 。
  主人公の千尋は、小学校5~6年生かな?  千尋と両親を見ていると子供の持つ純粋さと危険を察  知する本能が、成長するにつれて鈍くなって、大人になると自分も含めて変な生活の要領が身に付  くのだろうかと思ったりする。
 
  千尋とハクが出会って魔法の世界にかかる橋を通る間、息を止める約束だったが渡りきる寸前、蛙  に驚いて千尋は息を吸ってしまう。
  謝る千尋にハクが『、、、、千尋はよく頑張った。』 何と言うやさしい言葉だろう。
  私は、今までにこんなやさしい言葉をかけられた事が、あっただろうか?と思うと同時に、私が周  りの人達にこんなやさしい言葉をかけていたとは、とても思えなくて、恥ずかしく残念。
  ハクのやさしい言葉で、一気にこの映画が好きになって、最後までのめり込んで楽しんだ。

   名前が千尋から千になった、なったと言うより千にならされた。
  千尋は子供でとりあえずの積りで、状況が状況で名前云々どころではなかったようだ。
  が、本来、名前が変わる事は良きにつけ、悪しきにつけ境遇や人生が変わる場合だと思う。
  現実では名前が変わる事を軽々に考えては、よくないと思う。慎重にも慎重に、あくまで自己責任   で、、、、。
  
  イモリの黒焼きが大好物の先輩リンが、沼の底の駅に行く千の背に投げかけた言葉『千、お前の事  どんくさいと思ってたけど、取り消すぞ~』。
  この言葉はどんな仕事も真摯に、無欲で頑張る千を認め、千を見る人は見て居てくれてた証拠だ。
  
  小学校の頃、私は勉強が嫌いで、コミニュケーション能力もなく当時のグループ学習のお荷物にな  っていた。その上不器用でやる事、なす事がうまくいかなかった。
  両親には言えず、よく一人で号泣したし、涙を流す事が多かった。
  千が先輩のりんの世話でサイズが合った仕事着を渡されて『油や』で働く事を実感した時と、ハク  に連れられて豚になった両親に会って帰る途中、『、、、、辛かったろう、お食べ』とハクから
  元気になる様作ったおにぎりを食べ始めたときの2回、千は号泣した。
  私は見て居てほっとした。いろんな思いが積もり積もって、どう仕様もなくなった時、突然号泣し  てしまうが、思い切り涙を流すと不思議に前向きな気持ちになる。
  涙は心に浄化作用すると思っている。.
  歳をとると号泣する事、涙を流す事が無くなったのではなく、そもそも涙が出なくなった?、、。

  今、考えてみれば原因の大部分は自分にあった。
  苦手な事や嫌な事から逃げてばかりいた。千の様に真摯に、無欲で頑張った経験がなかった。
  これでは誰も応援する気にはなれないだろう。
  気ずくのが、余りにも遅過ぎた。
  
  双子の一人、銭婆から『髪留めにお使い、お守り、みんなで紡いだ糸を編み込んであるからね』
  と千はプレゼントされる。
  別れ際に『、、、大丈夫、あんたならやり遂げる』と力強い言葉を貰って送り出される。
  子供は、いろんな人の善意と愛情、導きと少しの労働、少しの悲しみ、少しの飢餓があったら、   結構良い大人になる?、、、気がして来た。
  あくまで『少し』がつく、身の丈以上でも以下でもない。
  

  ハクの背中に乗って帰る途中、千尋の記憶(小さい時、川に落ちた)を話し『、、、あなたの本当の   名前は、コハクガワ』瞬間ハク竜の目が驚きにかわって竜でなくハクにもどった。
  ハク自身も本名を思い出して『ニギハヤミコハクヌシ』と名乗る、
  千尋が『、、、神様の名前みたい、すごい!』、ハクの正体は川の神だった。
  ハクは川に落ちた小さかった千尋を助けたのを憶えていた。コハクガワに落ちた時の様子を聞いて
  千尋が『コハクが私を会わせて運んでくれたのね、嬉しい!』(この台詞、よく聞き取れなくて)
  千尋のこの一言が、ハクにとって今までの事が昇華され、千尋と別れた後の心の支えになると私は
  信じたい、どうだろう?、、、、
  一方、千尋はハクに出会った事も『油や』で働いた事も両親が豚になった事の記憶が、もしかして  なくなってたりして?、、、、
  銭婆のプレゼントの『髪留め』を持っている事に、不審に思うか、困惑するのだろうか?

  千尋が現実の世界にハクが魔法の世界にもどる最後の別れのシーン、つないだ2人の手が離れてハ  クの手だけが最後まで残って、、、ハクの気持ちを思うと、久しぶりに泣けそう。
  これだから映画はやめられない。満足、満足。
  曲、歌詞も未来が開けていく様な、明るい気持ちになる、宮崎駿監督の映画は、何と言っても久石  譲のかなでるピアノだ。いつ聞いても癒される。