puffpuff0001 年金生活者のブログ 雨のち晴れときどき竜巻

年金生活その他についての考察あれこれ

お金の話(8)



自分では考えられる事は、やれるだけやったんだから結果はどうであれ、一巻の終わりの筈だった。
今回は違った。 公共料金の集金を仕事にしている人達(全く関係のない他人)を巻き込んだことだ。 期日に遅れて払ったにせよ、言い訳はない。
ご飯を食べる事がどんなに大変な事か、身に沁みてわかっていた自分が『居留守』をして、他人の仕事の邪魔をした、、、、シミの様に残った。
ご飯を食べなくとも期日に払うべきだったし、訳を話して待って貰う方法もあったかも、、、。


実家へ帰った時の様子は自分ではわからない。両親は何も聞かなかったし、私も何も説明しなかった。 約一ヶ月間入院して8ヶ月間、実家にいた。


『健全なる精神は健全なる身体に宿る』と言う諺があるが、正に実感する日々だった。
ご飯が食べられない生活、ご飯を食べなくて息を吸って生きるだけでもお金が必要な事を考えると
気持ちが落ち込んでどんどん暗くなっていくのが自分でわかる。
前向きに生活を立て直す考え方が出来ないでいた。あ~お金、お金、お金があったらすぐ健康になれる
とか思ったりして、ふさぎこんでいた。   


20歳前後(昭和33~36年=!959~1962年)随分、本を読んだ。
主に岩波文庫(ほとんど一冊50円、夏目漱石の三ツ星など『こころ』150円)で読むのに手の平にちょうど良い感じで、持ち歩くのにも便利だった。
乱読でジャンルは問わない、読書好きと言うより活字が好きだったという方が当たっている。
重い本は苦手だが、たまたま図書館で珍しく立派な装本を借りた。
その中にサマセット、モームの『真珠の首飾り』があった。読み終わった時、鳥肌がたった。私は同じ物を繰り返し読む事は滅多にないが、借りている間繰り返し読んだ。
真珠の首飾りが本来の持ち主に返還されたあたりの主人公の描写のすごさ! 圧巻!
人間(人生)の機微に触れるサマセット、モームの作品は、うまく言えないが何とも哀しく、おかしさがあった。そしてすごく人間が好きになるから不思議だ。
別の機会にサマセット、モームが『金だけが人生でないが、金のない人生も人生とは言えない。十分な
金がなければ、人生の可能性の半分は閉め出されてしまう』と記していた。
不健康でお金0の今の状態を、どうしたらよいのだろう?